自腹で買った本当に面白い作品のレビュー、今回は亀戸ざきさんの「Mellis Maleficarum～うそつき悪魔の催淫調教～」です。2023年1月時点で、「DLsiteがるまに」でのみ購入できます。R18作品ですが、ほんっとうに萌えるので18歳以上の人はぜひチェックしてみてください。このレビューが、購入の参考になれば幸いです。
あらすじ
信心深い、シスターの主人公。
ある時死にかけたところを、謎の男・アリスターが助けてくれる。
男の居城で目を覚ました主人公は、自分が死んだものと思い込み、彼を天使だと勘違いしてしまう。
しかし彼の正体は、強大な力を持つ悪魔だった。
実は悪魔だとバレないように手を尽くすアリスター。
主人公に並々ならぬ感情があるようだが…?
2人のすれ違いは亀裂を生み、執拗な快楽調教へ発展する。
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自己肯定感の低いストーカー悪魔の切ない感情を味わい尽くす
前に悪役の純情っていいよね～！という話をしましたが、
「Mellis Maleficarum～うそつき悪魔の催淫調教～」では悪魔の純情を味わえます。
この作品のヒーロー・悪魔の中の悪魔であるアリスターは、シスターであるヒロインに救われ、報われない恋心を抱きます。
鉄板とも言える「悪魔×シスター」のカップリングですが、アリスターはとある理由から自己肯定感がかなり低いのが特徴。「俺なんか」「醜い俺」という自己嫌悪のためか、シスターに恋をしてからもずっと見守ってる……というかストーカーしてるだけなんです。
シスターが人間として生きて、幸せになることを願っていました。
でもシスターが人間に迫害され、死にかけたことから状況が一変。
「失うくらいなら」とヤケになってシスターをゲットします（笑）。
Mellis Maleficarum~うそつき悪魔の催淫調教~
アリスターの萌えポイントは、シスターを自分へと堕とすことに、ひと匙のかなしみや後悔のようなものを感じているところ。
TLのHシーン中って、ヒーローがヒロインに無我夢中！って描写が多くてめっちゃ萌えるのですが、アリスターはヒロインに夢中になり、甘やかし、言葉責めしながらもどこか「俺なんか」に抱かれてかわいそうという気持ちを持っています。
その暗い喜びがかなり切なくていい……！
最上位の悪魔であるアリスターが、人間の女性を崇めているというねじれ。
そしてプライドや品がある悪魔の中の悪魔なのに、自己肯定感の低さから好きな女性を手に入れてもただ「わーい^^」とならないめんどくささ（笑）。
悪魔のこじれた純情を味わいたい方はぜひ読んでみてください。
黒ずんだ指先、天才の発明では……。
「Mellis Maleficarum～うそつき悪魔の催淫調教～」を読んで「すごくいいな～！」と思ったのが、アリスターの指の描写です。
TLにとって、指や手ってかなり重要な部位だと思っていて。
ヒロインをめちゃくちゃ触るから（笑）、作中でクローズアップされまくるんですよね。
アリスターの手は指先から第二関節くらいまで黒ずんで描かれています。
それがいい意味で一種のノイズになっていて、読んでる間ずっと気になるんです。
ただの男じゃないってわかるし、「この指はなんなんだ……」とページをどんどんめくっていってしまう。
素晴らしい設定だなーと思いました。
作者の亀戸ざきさんにとって、この「Mellis Maleficarum～うそつき悪魔の催淫調教～」が初めてのオリジナル同人マンガだそうです。
続編が出たらうれしいな……と思っていたのですが、なんと続編を執筆中とのツイートが！
楽しみに待ちたいと思います。
