晴海にいなさんの「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」はダウンロード販売サイトの「DLsiteがるまに」で売られているTLマンガです(2023年1月現在、「DLsiteがるまに」でのみ購入できます)。R18作品ですが、ほんっとうに萌えるので18歳以上の人はぜひチェックしてみてください。このレビューが、購入の参考になれば幸いです。
あらすじ
忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。財閥令嬢として乙女ゲームの世界に転生した・玲子(れいこ)。
ちょっと危険な最強ボディーガード・鷹臣(たかおみ)を手懐け、死亡ルートを回避するために身体を張って行動していたが、自分が転生者だったことが鷹臣にバレてしまう。
”嘘”を暴き、暴かれた二人は本当の信頼関係を築くことが出来るのか…
「ちゃんとお利口にしますから、俺だけを可愛がってくださいね」
玲子の純粋な優しさに触れ、心を奪われたボディーガードの甘く激しい執着愛から逃げられない──…!
絵のうまさと演出の巧みさでヒロインとヒーローの「体力差」が浮き彫りに
「差」にグッとくる人、多いんじゃないでしょうか。
年齢差、体格差、身分差……。その差があるカップル、大好きな人もきっと多いですよね。
「差」=「違い」。キャラクターとキャラクターに埋められない違いがあることで、物語が生まれます。
主人公の玲子さんと鷹臣も財閥令嬢とボディガードという身分差、158cmの一般的な体型の女性と186cmの高身長筋肉質な男性という体格差があります。
それだけでもめちゃくちゃ萌えるんですが(鷹臣、年下の玲子さんに敬語なんですよ! 体格が違いすぎるから拘束・押さえ込みがやりたい放題なんですよ……!)、本当に素晴らしいのが「体力差」。
しごできボディガードの鷹臣の、夜のフィジカルモンスターっぷり。体力が違いすぎていいように身体を翻弄されてしまう玲子さん、そんな玲子さんに配慮できたりできなかったりする鷹臣……。
玲子さんはただ翻弄されているだけではなくて、そんなフィジカルモンスターの頭をなでなでしたり心にスマッシュヒットする言葉を贈ったりすることで鷹臣という狂犬を飼い慣らしていきます。
鷹臣はたぶん本気を出せばなんでもできるポテンシャルが高い男なんですが、だいたいだるそうにしていて、本気になることはそんなにないイメージ。そんな人が玲子さんの一挙一動に反応して、情緒が乱れ、玲子さんの愛を確かめるようなめんどくさい発言をします。
そんな2人の関係性が71ページでじっくりたっぷり描かれており大満足なんですが、晴海にいなさんの絵のうまさ、性描写の演出の巧みさによってより2人の「差」を堪能できるんです。
2人の差が際立つキャラ設定もいい、その見せ方も萌える、絵も上手い。本当に最高!
晴海にいなさん、2022年発売の「偏屈作家と官能小説のススメ」がデビューコミックスとのことで、この「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」は3作目。
「がるまに」で乙女向け同人を描いてる方、本当に絵が上手な人が多くて「こんな人が今までどこに隠れてたんだ……!?」とびっくりすることが多いんですが、晴海にいなさんもマジでそれ。
今風の絵柄にガチの性描写、まさにTL界に現れた超新星です。
面白い作品がひしめく魔境である「がるまに」で、超絶高評価
「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」は2022年7月20日に「がるまに」で発売された作品です。
発売から半年で総ダウンロード数8万3000越え。そのなかで5段階中、4.79という恐るべき高評価っぷり。評価数が約6100というのもまたすごい。買って読んだ人はほぼほぼみんな大満足しています。
ここ数年、「がるまに」で発表された作品への注目度は格段に上がっています。2020年に「がるまに」で発売され、大ヒットした「異世界トリップ先で助けてくれたのは、 人殺しの少年でした。」(堀田阿伴)が一迅社から紙の単行本として2022年12月に発売に。さらに2021年の「がるまに」スーパーヒット作である「dog eat dog era〜竜人族奴隷の双子と催眠交尾〜」(鬼遍かっつぇ)がキルタイムコミュニケーションから2023年2月に単行本化されるなど、「がるまに」作品が一般に進出しつつあります。
2022年、「がるまに」では「仕事ができない榊くんは夜だけ有能」(ぽつねんじん)、「むっつり赤ずきんくんからは逃げられない」(五斗)など多くの名作が生まれました。今回ご紹介した「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」も、「がるまに」の乙女向け同人マンガ・ノベルランキング(2022年)で6位とトップランクの作品です。
面白い作品がひしめく魔境である「がるまに」で、超絶高評価。多くのTL好きが認めている作品なのです。
豊富なおまけ、そして続編決定……!
先ほど「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」が71ページと書きましたが、それは本編だけのページ数。実は「がるまに」作品では、作者が特典や後日談などのおまけページを追加してくれることがあります(もちろん追加料金は発生しません!)。
「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」も、2022年8月にDL特典が5ページ、12月に後日談が20ページ追加されました。つまり、100ページ近く「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」の世界に浸れるんです……!
これだけでもうれしいのに、「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」は続編の制作が発表されています。タイトルは「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。-学園編-」。
晴海にいなさんの、この期待を煽るツイートを見てください……(感涙)。
発売は2023年2月中旬とのこと。(発売は2023年3月下旬になったそうです〜)本当に楽しみにしています!