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「カノジョは要らない服部先生!」(玉ぼん)【TLマンガレビュー】

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皆さん、ラブストーリーを読む上で「地雷というほどじゃないけど、ちょっと苦手なカップリング」ってありますか?

私はいくつかあるのですが、その中のひとつが「教師と生徒」です。

昔からあまり萌えず、「ママレード・ボーイ」の茗子に「なっちゃん(教師)はやめて、三輪さん(先輩)にしときなよ」と思っている小学生でした。

大人になった今は「フィクションとはいえ子供に手を出す社会人はなあ……」という思いがチラついてしまい、物語に没入できないことが多いです(突拍子もない設定やファンタジーだったら全然気にせず読める、ガバガバ倫理観なのですが……)。

そんな「苦手」を乗り越えて「おもしろっ……!」と思ったのが、玉ぼんさんの「カノジョは要らない服部先生! 〜恋は面倒なんて言ってホントは愛が重すぎる〜」です。

リリースから2カ月経たずに5万ダウンロードを突破した、今年のがるまに大ヒット作。

特にヤンデレ男が好きな人にオススメ!

目次

玉ぼんとは?

玉ぼん作品との出会いはKomiflo(コミフロ)でした。

Komifloはエロマンガのサブスク。主にワニマガジンやコアマガジンの成年向け雑誌が月額1000円くらいで読み放題になるサービスです。

そこで玉ぼんさんのデビュー作「性なる福音」を読んで「おもしろ!」と思い、「イキリ矯正・処女(?)ビッチ!」で女性上位ものが好きな私は大歓喜し、「純血少女と雑種犬。」で「一生好き……」となりました。「おーだー・メイド!」もすっごくよかった。

「だだもれっ!」という単行本に全部収録されています。

DLsiteで「だだもれっ!」をチェックする

基本的に女性上位かつ(精神的に)男性受けが得意な作家さんで、男性が容赦なく攻められてわけわかんなくなり、泣きながらよがる……みたいなシチュエーションが好きな方には問答無用でオススメできます。

「性なる福音」が2021年の作品なので、まだ商業デビューして3年くらいなんですよね。すごい才能だ……。

そんな玉ぼんさんが描く初めての女性向け作品「カノジョは要らない服部先生!」。

はっちゃめちゃに楽しみにしていました。

「カノジョは要らない服部先生!」あらすじ

登場人物は化学教師・服部と、デザイナー志望の女生徒・結衣

結衣は服部先生に恋をしていましたが、先生には「赤い服が似合う美人な恋人」がいるとのことで、叶わぬ恋だと諦めていました。

しかし、バイト先の居酒屋で偶然知ってしまったのです。

先生に恋人はおらず、「赤い服が似合う美人な恋人」とはTENGAであることを!

結衣はTENGA柄(?)の下着を自作して先生に猛攻!

童貞だった先生は意外にチョロくてすぐに陥落し、結衣に身も心も溺れていきます(見どころ①)。

そんな先生の心中も知らず、先生にとって面倒な女になりたくないと考えている結衣。

彼女からはあまり連絡をしないため、先生ばかりが一生懸命に連絡をとり、デートに誘い……という攻守の逆転が起こります(見どころ②)。

そしてある出来事をきっかけに、先生と連絡を絶った結衣。その頃には見事メンヘラヤンデレ男と化していた先生が彼女に迫り……(見どころ③)。

恋愛のせいで変わっていく男性が大好きな人〜!

服部先生の体つきがエグすぎる

まず声を大にして伝えたいのが、服部先生の体つきがエグすぎるということです。

筋肉バッキバキで度を超えている。最高。

化学教師の体型じゃないんですよ。世界を救った勇者とか最強の騎士とかドラゴンスレイヤーとか、そういう戦闘職の筋肉のつき方をしてる。なんならヒンメルのほうが細い。

そんな筋骨隆々で荒々しくセクシーな28歳が、普段はボサボサの髪とヨレヨレの服を着て、気だるい“万年ダルおじさん”として生徒に化学を教えています。

「脱いだらすごい」を地でいく服部先生を、マジで見てほしい。個人的には先生の舌の肉厚っぷりを特に見てほしい。

がるまにの作品ページにあるサンプルで服部先生の体格が見れますのでぜひ。

「カノジョは要らない服部先生!」サンプルを読む!

先生、恋人にズブズブ

ラブストーリーとしてのポイントは、服部先生が結衣のせいで変わっていく姿にあります。

結衣に告白されたとき、先生は「恋愛ごとは面倒」だと言いました。

「面倒」として挙げたのは下記の3点。

  • 恋人に時間を取られること
  • 恋人に気を遣って身なりを整えること
  • 恋人とまめに連絡を取ること

そして「面倒になったらすぐ別れる」ことも伝えました。

結衣に付き合うことを諦めさせるため露悪的に言っている部分もあると思うのですが、たぶん恋愛が面倒で、振り回されたくないというのは本音でしょう。

別れたくない結衣は面倒だと思われないよう、自分から連絡を取ることを極力控えます。

しかし付き合うことになった結果、服部先生がどうなったと思います?

  • 結衣と可能な限り一緒にいる(自分から)
  • 結衣はおしゃれだから小綺麗にしたほうがいいと考え、スーツをビシッと着て、髪も整え、ヒゲも剃る(自分から)
  • 結衣にめちゃくちゃ連絡を取る(自分から)

え、自分から全部やってるじゃん!! しかも嬉々として!

先生、めちゃくちゃ振り回されてるし付き合うのがめっちゃ楽しそう。

恋愛のせいで変わっていく男性が大好きなので、眼福でした〜。

“わからせ”が圧巻

そして見逃せないのが先生のヤンデレっぷり。

ラブホエピソードあたりから、先生の愛の重さというか危うさが徐々に明らかになっていきます。

誤解からの売り言葉に買い言葉で「先生とはもう会わない!!」と叫んだ結衣への“わからせ”、すごかったです。まさに蹂躙とも言えるような圧巻の描写でした。

ラストのほう、ぐっちゃぐちゃの快感でパニックになってる結衣に対し、先生はずっと結衣を病んだ表情で観察してるのもよかった。

H描写はもう圧倒的の一言なのですが、玉ぼんさんの十八番とも言える汁気の多さは女性向け作品でも健在でした。本編が106ページあり、そのうちHページもかなりの枚数なので、めくってもめくっても水分過多……!

続編決定!

正直に書くと服部先生は、“ギリギリ”カッコいいと思えるキャラクターです。なぜかというと、やっぱり「学生に手を出すなよ! 学校でヤリまくるなよ! エロい服を自作させるなよ!」ってのが頭にチラつくんですよね(笑)。学生に手を出す社会人がカッコいいのか? それはがるまにヒーローではなくエロオヤジじゃないのか?という。その気持ちと、いやでもはちゃめちゃイケメンで愛が重くて体型がすごくてカッコいいよな……という気持ちが反復横跳びを繰り返し、最終的には「カッコいい」が勝つ。読書中、そのハラハラしたドライブ感が特徴的な作品でした。

たぶん私が関係性に萌えを求めるから起こる現象なんだと思います。こんなことを書きましたが、すごく楽しく読んだのでおすすめです。

そしてマジで朗報なのですが、続編が決定したそうです!

わーい!

「ちょっと間が空く」とのことですが、期待して待ちます!

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