自腹で買った本当に面白い作品のレビュー、今回は海原ゆたさんの「愛が重い騎士公爵は、追放令嬢のすべてを奪い尽くしたい。」です。各電子マンガサイトで単話版が配信されています。このレビューが、購入の参考になれば幸いです。
あらすじ
「乱れた姿も全て隠さず見せてくれ」
初めての快感に抗えず、何度も絶頂を迎えて──冤罪で修道院に追放された侯爵令嬢リュシエンヌは、隣国の騎士公爵ミハエルに攫われた。彼の目的は公爵として、教養のある妻を迎えること。密かに恋していた相手から契約結婚を求められ、二つ返事で受け入れたら「これであなたは俺のものだ。誰にも渡さない」と迫られて…!? 熱を孕んだ眼差しで見つめられ、閉じ込めるように逞しい腕にかき抱かれたら、愛されていると勘違いしてしまいそう…!とろけるようなキスと激しい愛撫でぐしょぐしょに濡れてしまうくらい翻弄されて──
初恋を拗らせた騎士公爵×純真無垢な箱入り令嬢の溺愛ラブロマンス★
ヒロインに好感が持て、ヒーローがカッコいい。体格差も両片思いも萌える。つまり最高
疲れたときにも読めるマンガって、本当にありがたいなと思います。
ハラハラドキドキする冒険とか、世の中の巨悪に立ち向かうサスペンスとか、胃がキリキリするような不倫ものとかも読むんですが、仕事に疲れた夜にふと読みたくなるのは、ただただ私の胸をときめかせてくれるロマンス。ヒーローがヒロインにぞっこんで、ヒロインもお花畑タイプではないとなお良しです(私の場合は)。
今回レビューする「愛が重い騎士公爵は、追放令嬢のすべてを奪い尽くしたい。」は、疲れた心を癒してくれるロマンス。ノンストレスでどんどん読み進められ、萌えとときめきを存分に補給できます。
その魅力は、なんと言っても王道ポイントを押さえていること。
ヒロインのリュシエンヌは王子の元婚約者。かわいく、優秀で、健気。応援したくなるタイプです。
ヒーローのミハエルは隣国の精悍な騎士。垂れ目で眉毛が太めのイケメンで、かなりの肉体美を誇ります。リュシエンヌのピンチに駆けつけて救い、気遣いがありつつも強引、男の色気全開です。
萌えのツボを押さえてる……!
そして体格差の美学。リュシエンヌはけっこう細くて全体的に小ぶりなんですが、ミハエルは高身長で筋肉もしっかりあって。抱き上げたり、抱きしめたり、背後に庇ったり、手を繋いで歩いたりと存分に体格差を見せつけてきます。最高!
ミハエルの……ヒーロー側の心情がわかるのもポイントが高い。「これでもう逃げられない」とか「このままずっと俺の腕の中に閉じ込められる」とか、嫉妬と独占欲に塗れた心情を読者に教えてくれるんですよ。「ヒーロー側が何を考えているかわからない」作品も面白いものが多いですが、私はどう思ってるのか知れるのが好きなんです。
両片思いなのもいい。読者にはお互いが何を考えているか筒抜けなんですが、ヒロインとヒーローは自分の片思いだと思って右往左往している描写は恋愛ものを読む醍醐味です。
シチュエーションも「ありがたい……!」と感謝するレベルで王道を揃えています。
- ヒロインを好きすぎるがゆえ、ヒーローの抑えが効かなくてヒロインを体力的に追い詰める。
- ヒロインの体をか弱いと思い(頑強なヒーローと比べたら大概の女はか弱い)、過保護に守る。
- ヒロインの無邪気な様子にヒーローが萌える。
- ヒロインの元婚約者(ほぼ出番なし)にヒーローが嫉妬する。
現時点でKindleでは第4話までしか配信されてないのに、これが全部入ってます……!
作者の海原ゆたさん、要チェックです
「愛が重い騎士公爵は、追放令嬢のすべてを奪い尽くしたい。」は電子コミックレーベル・乙女チックの作品。コミックシーモアで先行配信された後、各電子書店で配信されていくみたいです。
私はKindleで買っているのですが、次は2月25日に第5話が配信されるとのこと。(Kindle版は3月3日でした)
「愛が重い騎士公爵は、追放令嬢のすべてを奪い尽くしたい。」は「あいきし」って略すんですね。
海原ゆたさんは「ポンコツ王太子のモブ姉王女らしいけど、悪役令嬢が可哀想なので助けようと思います~王女ルートがない!?なら作ればいいのよ!」のコミカライズも同時連載されています(タイトルなっが)。TLではないのですが、こっちもめちゃくちゃ面白いです。TOブックスのサイト・コロナEXで読めます。
余談ですが、乙女チックの連載作は「変態ヤクザとアブナイ愛人契約」も本当に面白いのでオススメです。「忠犬ボディーガードが偽物令嬢の嘘と身体を暴くまで。」で人気が爆発してる晴海にいなさんの商業TLです。