自腹で買った本当に面白い作品のレビュー、今回はコナさんの「燕嵐閨中顧話(えんらんけいちゅうこわ)」です。2023年2月現在、「DLsiteがるまに」で購入できます。R18作品ですが、ほんっとうに萌えるので18歳以上の人はぜひチェックしてみてください。このレビューが、購入の参考になれば幸いです。
「燕嵐閨中顧話」って何?
純愛を読みたいとき、本当にオススメなのがこの「燕嵐閨中顧話」です。
\ Check! /

物語の舞台は、中華風の国。異民族の部族長の娘・春燕(しゅんえん)は太守の息子と政略結婚をします。
しかしその太守の息子は、実は昔一緒に遊んでいた泰嵐(たいらん)で、しかも身分が別にあって……というストーリー。
「DLsiteがるまに」の人気作で、2023年2月時点で
- 「燕嵐閨中顧話」
- 「燕嵐閨中顧話 後伝」
- 「燕嵐閨中顧話 後伝2」
の3作が発売されています。
シリーズ1作目の「燕嵐閨中顧話」は、2021年のマンガ・ノベル ランキング(累計)で3位にラインクイン。ボイスドラマ化も果たしました。

さらに単行本化も決定! 4月24日に発売されます。
すでに予約も始まっていました。
喜怒哀楽が顔に出ないタイプの男が、好きな女の前でだけ漏らす表情
「燕嵐閨中顧話」で私が最高~!と萌え転がっているポイントは、泰嵐の表情です。
泰嵐、喜怒哀楽が顔に出ないタイプです。無表情なのは泰嵐の出自や事情からくる緊張感、警戒心、ストレス、プレッシャーなどに起因するように思います。
でも、春燕と一緒のときだけは感情が漏れ出るんです。
呵呵大笑とかではありません。少しだけ目元が柔らかくなり、口元が綻び、愛を確かめ合ってるときは幸せそうな表情になる。

春燕の前でだけ表情を和らげる……。いい……。
泰嵐の表情には、彼がどれだけ春燕を溺愛しているかが如実に表れています。それを一切の説明なく、しかし読者に十二分に伝えるコナさんの画力。
「燕嵐閨中顧話 後伝2」には春燕が泰嵐に「どうしてそんなに閨事に詳しいの?」と聞く場面があります。「セックスがうますぎる理由を教えて」ってことですね。浮気などではないことを伝えようと最初は言いづらいからボソボソ、それから焦ってペラペラ話し出す泰嵐が私はめちゃくちゃ好きで。落ち着いている泰嵐の感情が現れるシーン、すごく良かったです。


純愛を堪能できる
泰嵐は子供の頃は病弱で、ある事情から鬱屈もしていました。そんな彼が匿われた療養先で出会ったのが、明るくて勝ち気な少女・春燕。泰嵐は春燕に一目惚れします。泰嵐にとって、春燕は眩しい希望の光だったことでしょう。



真面目なヒーローの一途な溺愛も好きなのに、そこに「ヒロインに救われる」っていう設定が加わり、私の性癖を突き刺す
2人はかなりつらい別れを経験するのですが、その後成長した泰嵐は春燕をやや強引に娶ります。そして春燕が泰嵐の正体を知って……というのがシリーズ1作目の「燕嵐閨中顧話」。続く2作でもHシーン満載、2人のパーソナリティを掘り下げるエピソード満載です。
春燕のキャラもすごくいいんです。子供の頃は勝ち気な少女でしたが、あるきっかけから迫害されます。自分のせいだと受け止め、自分を押し殺すように生きてきました。泰嵐と出会ってからは元の勝ち気な部分も見え、でも自分の弱い立場や後天的に育った「自分が我慢する/耐える」という性格、そして相手を思いやれる性質などが混ざり、重層的な魅力のあるキャラクターになっています。



ぶっちゃけ最初は見事すぎるおっぱいに目を奪われていたんですが、何度も読むうちにめっちゃいい子だと気付きました。
お互いをすごく大切にする純愛を堪能できる作品です。
「燕嵐閨中顧話」は「えんらんけいちゅうこわ」と読むのですが、「顧話」はコナさんの造語だそうです。
ただ、この物語にぴったりなタイトルだなーと思いました。
「燕嵐」は主人公カップル、「閨中」はベッドの中ですよね。「顧」は「かえりみる」という意味で、その通りに「燕嵐閨中顧話」では春燕と泰嵐の幼少時代の過去エピソードが何度も挿入されます。
切なかったり、可愛かったりする幼少期の大切な思い出からの成長した2人のどエロ!という落差がたまりません。
TLとしても素晴らしく、体格差を活かした寝バックなど見どころだらけ。
背景もめちゃくちゃ描き込まれていて没入感をより高めます。
「燕嵐閨中顧話 後伝2」の続きもありそうなので、楽しみに待ちたいと思います!


「燕嵐閨中顧話」の同人版、Kindleでも買えるようです。