こんにちは。スージー(@tl_reviewers)です。
マンションを購入しました。
1室は自分の仕事部屋にする予定だったので、どうしても……大きい本棚が欲しくって!
いままでは山善などの本棚を7つと回転本棚を1つ使っていました。それで不便なことはなかったんですが、引っ越し先にまで持って行きたいかと言われるとそうでもなく、またせっかくマンションを買ったのでインテリアをがんばりたいという気持ちを抑えきれず。
思い切って造作(オーダー)で本棚を作ることにしました。 あまり造作本棚の経験談がなく、私自身が「事前に知ってたらよかったな〜」「想像が及んでたらよかったな〜」と思うことがいくつかあったので書き残しておきます。このブログを読んでくれる方は本好きの方が多いと思うので、少しでも参考になればうれしいです。
売主(不動産会社)提携のインテリア会社に相談
マンションを購入し造作の家具を作りたい場合、売主(不動産会社)提携のインテリア会社に依頼するパターンと、外部のインテリア会社に依頼するパターンがあると不動産の営業に教えてもらいました。値段としては外部のインテリア会社のほうが安い傾向にあると。
そこでまず、売主提携のインテリア会社に、下記のようなぼんやりとした内容の相談しました。
- 壁一面を上から下まですべて本棚(可動棚)にしたい
- 仕事用デスクも本棚とお揃いで作りたい(部屋に統一感を出したい)
余談ですが、売主提携のインテリア会社には
- 食器戸棚(造作)
- カーテン
- エアコン3台
- ダイニングソファ
- 食洗機
- パントリーの追加棚などその他諸々
をお願いしていました。入居時に揃っていてほしいものは、やりとりがスムーズな売主提携のインテリア会社にお願いした感じです。
ただ、けっこう高くって(笑)。
不動産の営業さんからも「売主提携のインテリア会社は、力を入れたいものや最初からあったほうが便利なものに絞ったほうがいいですよ」とアドバイスしてもらっていました。
なので、住み始めた初日からなくてもいいであろう造作本棚の相談は、費用感を知るため……という意味合いもありました。
そして出てきた見積もりは……150万円!(白目)
正確に言うと、本棚125万円、デスク22万円(ともに指定色メラミン・ポリ合板仕上)でした。
外部のインテリア会社に依頼
かなり予算オーバーだったので、外部業者を視野に入れて見積もりを取ることに。
しかし結論を先に書くと、年末と引越しの多忙さに負け、外部のインテリア会社で見積もりを取ったのは1社だけ。そしてその会社と契約しました。
以下が、外部のインテリア会社とのやりとりの流れです。
12月に見積もりの依頼(ファーストコンタクト)
公式サイトの問い合わせから、下記のような文面でメールしました。
本棚(可動棚)と仕事デスクの造作を希望しており、見積りをお願いします。添付ファイル(間取り図を添付した)の洋室Xの左側の壁に本棚、窓の前に仕事デスクというイメージです。
間取り図からの仮寸法で概算の見積もりをもらう
2〜3日後に返信が来て、仮寸法での概算の見積もりをもらいました。
本棚:336,600円~
デスク:228,800円~
(ともに白色化粧合板仕様)
この時点で、売主提携のインテリア会社の半額以下。
予算内だったので、このまま打ち合わせを進めることに。
2月に内覧会で現地採寸(担当の方と挨拶)
新築マンションには「内覧会」というイベントがあります。購入者が、完成した建物を初めて見る場です。契約した通りの建物になっているのか、設備や内装の仕上がりはどうかなど、引き渡し前にチェックするんです。
うちのマンションの内覧会は2月。その内覧会の現地で見積もりをお願いした外部のインテリア会社のコーディネーターさん(Aさんとします)とお会いすることになりました。 内覧会中に部屋の採寸をしてもらい、デザインの相談を行いました。
Aさんに相談したのは、
- 本棚&デスクの板の色
- 本棚の背板の色
- 本棚のデザイン
- デスクの配線回り(この記事の主題ではないのでスルー)
などです。
本棚&デスクの板の色について
「北欧系のインテリアが素敵だから、オーク系の白っぽい木材基調がいいかな」と思っていました。
でもAさんとの打ち合わせでは、色に関してはマンションのドアの面材と同様のウォールナット系の色味を提案されました。
部屋としての統一感が出るとのことで、「それもそうだよな〜」と納得してウォールナット系に。
結果、大正解だったと思っています。部屋のドアやウォークインクローゼットのドアと、本棚が一緒に目に入ってくるので、ほかがウォールナット系で本棚だけオーク系だったらちょっと違和感があったかもしれない(あくまで私の感覚では、ですが)。
本棚の背板の色について
私は「大きい本棚がほしい!」とは思っていたんですが、それ以上の希望がぼんやりしていました。
ただ、いろんな本棚をInstagramやPinterestで見るにつれ、
「せっかく壁一面を本棚にするので、本棚の背板を(本棚と同じ色ではなく)別の色がついているものにしたら、アクセントクロスっぽくて素敵なのでは」
と夢想するように。
Aさんに相談したところ、背板の色味は「北欧テイストが好きなら、明るい緑系か青系はどうでしょう?」と提案してもらいました。
本当にすっごく悩んだのですがAさんが「面材とも合いますよ!」とオススメしてくれたライム系のメラミン化粧板にすることに。
青系も大好きなのですが、寝室を青系にしているので自室は違う色味にしよう!と。 テーマカラー(というと大袈裟ですが)が決まったおかげで、カーテンやオフィスチェアなどの部屋のインテリアも、「本棚の背板がライム系だから」と統一感を持たせようと意識して選べました。
本棚のデザインについて
棚の奥行きを上段と下段で分けています。
上段の奥行きを浅く、下段の奥行きを深くしました。その差分がちょっとした台みたいになっており、お気に入りポイントです。
天井までの大きめの本棚なので、圧迫感を減らしたいという狙いもありました。
上段と下段はデスクの高さで分けているので、それも統一感を生んでいると思います。(ただ、後述しますが奥行きはもっと考えればよかった箇所の1つです)。
また本を入れるだけではなく、デスク周りのちょっとした小物を入れる場所としても使いたいと思っていて。棚の1列に無印良品のスタッキングチェストを入れられるようにしたら、小物収納に便利だ!と思い、それも伝えました。
下の画像は無印良品の公式サイトからの引用ですが、このチェストです。
提案図の案内
内覧会から約10日後、最初の提案図と見積もりがメールで届きました。
見積もりは概算見積もりから大幅アップして、本棚&デスクで80万円に(運搬・搬入・取付費込み)。
サイズの拡大と材料の違いからアップしたとのこと。
売主提携のインテリア会社の見積もり150万円への驚きが効いていたのか、アップしても「まだこっちのほうが安い」という気持ちに(笑)。 悩みながらも提案図を確認しました(※後述しますがこの確認は反省点が多いです)。
最終仕様の決定
その後2回程度往復し、最終仕様が決定。
3月中旬に正式な発注(契約)
この段階で正式な契約となりました。この時点で3月中旬。
設置・搬入日の目安を聞いたところ、繁忙期なので断言はできないけど4月下旬から可能とのことでした。 引っ越しが4月上旬だったので、少し落ち着いた頃でちょうど良さそう、と思ったのを覚えています。
5月に設置・搬入
4月にメールがあり、「5月前半から設置・搬入可能」とのことでした。目安とそんなに変わらなくて安心しました。5月前半の都合がつく日を指定。朝9時から15時くらいまで工事の方2人が着て、設置・搬入工事をしてくれました。
実際に設置・搬入されるまで、内覧会(採寸ができるタイミング)からだと3カ月くらいでした。見積もりの依頼からは6カ月程度。
私はこの本棚が初めての造作家具だったので平均のスピード感はわかりませんが、なんにもわかっていなかった12月のファーストコンタクトの時点では引越しと同時に設置・搬入できるかな〜と思っていたので(売主提携のインテリア会社に依頼したものはそうだったので)、最初から引っ越し先にあってほしいものは注意する必要があると思います。
余談ですが、引越し前の家から持ってきた本たちはこの時点でまだダンボールの中(当然ですが、本棚がないと本をしまえない)。設置・搬入当日は段ボールが作業の邪魔になるので、自室にあった大量の本入り段ボールを別の部屋に持っていく往復作業が地味に大変でした。本、重いんですよね。 「本棚が設置されたらまたこの超重い段ボールを自室に持っていくんだよな〜」って思いながら運びました(笑)。
次回があれば活かしたい反省点
ここからは次回(本棚はきっともうないので、別の家具を作りたくなったとき)に生かしたい反省点です。
インテリア会社とのコミュニケーション上の反省点
「提案図の案内」の際に、本棚の断面図と正面図、そしてデスクの断面図と正面図がメールで送られてきました。メールには特に説明はなく、「ご確認、ご検討の程、お願いいたします」とあったのですが、私は寸法の記入のルールを知らず、どこを見てどう確認すればいいのかわからなくて。
ルールを知らなくて、図面を見ても思った仕様になっているかわからないなら、こちらから電話して説明してもらうべきでした。
私は「(少なくとも1列は)無印のスタッキングチェストが入る棚」という希望を出していました。もっと言うと、「無印のスタッキングチェストが(あまり隙間なく)入る棚」です。図面をチェックして、無印良品のスタッキングチェストの公式ページを送ったり、チェストを入れた場合奥行きが2cmほどはみ出していたので指摘したり、断面図と正面図の矛盾(というか寸法の誤記)などを見つけたのでそれを伝えたりしたのですが、Aさんの図面では「無印良品のスタッキングチェストは入るが、かなり隙間がある(具体的に言うと、棚に入れると横幅6cm、縦幅1cm隙間ができる)」ということに気付けませんでした。図面内に無印のスタッキングチェストの図があったので、私の希望が正確に伝わっていると思い込んでしまいました。私の希望は「スタッキングチェストがあまり隙間なく綺麗に入る」だったのが、Aさんには「スタッキングチェストが入ればいい」と伝わっていたんですね。
今考えると「チェストがぴったり入らないことなんて気付けよ自分……。奥行きの間違いは指摘できたのに……」と思うのですが、素人は……というと主語が大きいかもしれませんが、少なくとも私は自分自身が「断面図や正面図などの図面を正確に読み取れない」「2次元の図面を見て実際の立体を想像できない」ということを勘案すべきだったなと思っています。
私がやりとりしたメールを読み返すといろいろ質問はしているのですが、細かい質問・指摘に終始してしまっています。まず最初に図面を相手に説明してもらって全体を把握する、その後わからないことがあれば質問する、という当たり前のことができていませんでした。
それにスタッキングチェストの寸法ばかり見ていたのですが、スタッキングシェルフのほうの寸法をチェックして、比較したりメジャーなどを使って実際に大きさを想像したりすればよかった。「今考えるとこうすればよかった……」ということが多いです。
搬入して設置した日、チェストを入れたところスッカスカだったことでようやく気付き連絡したところ、説明不足をかなり謝ってもらい、本棚を1度撤去して無料で作り直す案を出してもらいました。ただ、こちらも図面を見たにもかかわらず気付けずOKしたことと、作り直すと大幅に時間が必要(この時点で引越し完了から1カ月以上経っていて、早く本を収納したかった)なので、それはなしに。
実はこの造作本棚はもう1つ想定していなかったことがあって。奥行きがありすぎて本棚としてちょっと使いづらかったんです(笑)。なので上段は本を2列で置けるよう、コの字型の台(棚の中で使える台)をDIYしようと思っていたところでした。なのでそれを代わりに作ってもらうことで和解しました。
納得はできたのですが、私にとって本当に高い買い物なので、最終的に今の仕様になるにしても事後ではなく事前に納得したかった、というのが正直なところです。「提案図の案内」の時点でもっとコミュニケーションすればよかったな〜!という反省点です。
ちなみにこのスタッキングチェストはオークとウォールナットの2色展開で、私は本棚の色味に合わせてウォールナットを買いました。かなり重宝しています。
奥行きの反省点
先ほども少し触れましたが、「奥行き」も反省点の1つです。
造作した本棚の奥行きは上段が29cm、下段が42cmあります。
このサイズになった理由は、
- 天井までの壁一面大きめの本棚なので、圧迫感を減らしたい→上下段で奥行きを変え、上段を薄くすることで圧迫感を減らしたい
- 同じく造作するデスクと本棚下段の高さを合わせたい
という私の希望を聞いてくれて、部屋のサイズと合わせた結果です。
ただ、これも気付くべきだったんですが、奥行きがある本棚は使うのに工夫が必要で。
上段は使いづらいということはありません。本が1列だとスカスカでカッコがつかないんですが、2列にしまうといい感じになります。
でも、2列にすると奥の列の本が見えないので、手前と奥で段差をつけたい。
本棚の設置・搬入初日に気付き、すぐに「コの字型の台をDIYしよう!」と思いました(結果的に、インテリア会社の方に作ってもらいました)。
2段でしまえると、収納力がアップするという利点もあり、想定していなかったのですが気に入っているポイントになりました。
問題は下段の棚です。 さすがに42cmあるとコの字型の台があっても使いづらく、
- 大きめの本を入れて手前がスカッとするのは許容する(コの字型の台は使わない)
- 本棚ではなく、植物の道具やちょっとした小物などを収納する棚とする
で落ち着きました。
本棚は奥行きが本当に大事なんだな……と作ってみて初めてわかったポイントです。
既製品の本棚はプロが仕様を作ってくれていて、「本を入れすぎて棚板が歪む問題」以外意識したことがなかったんですね。
反省点1のコミュニケーションの問題でもあるのですが、「本棚として使いやすいと思いますか?」「使いにくい点はありますか?」などAさんに相談するべきでした。それで問題が解決したかはわかりませんが、別のデザインになった可能性もあります。
反省点まとめ
まとめると、下記になります。
- 担当者とコミュニケーションをしっかり取り、図面の説明をしてもらう。自分の希望が叶っているか、要望が正確に伝わっているのか確認する
- 自分の希望通りでも、本来の用途(今回の場合は本棚)としては使いづらいこともある。担当者にプロとしての視点で使いづらい箇所はないか相談する
細かいですがそのほか思っていることです。
- 背板の色は、本がぎゅうぎゅうに詰まっていると見えないかもしれない。でも私は引越しにあたりかなり本を厳選した&ここ数年はほぼ電子書籍で購入していて本の数が少ないので、けっこう見えていてハッピーです。
- 天井まである本棚だと、上のほうはほぼ届かないので脚立が必要。今は脚立で大丈夫ですが、歳を取ってきたときに危ないかもしれない。
- 本棚の上のほう、見えないから埃が溜まりそう。そしてそれに気付かなそう(気付かなければないのと一緒という考えも……?)。
- 本棚&デスクを設置したときから臭いがする。接着剤とかかな? 1カ月経って薄れてきましたが、最初の1週間はかなり換気しないと気になってしょうがなかった。
いろいろ書きましたが、総合的にこの造作本棚を気に入っています。
初めてだったから想像していなかった問題も起きたんですが、部屋に入ってこの本棚&デスクがあるとうれしいです。
「家は3回建ててようやく満足できるものができる」と聞きますが、造作家具もそうかもしれないです。でも3回も造作本棚ばっかり作れないですよね(笑)。もし次に造作の家具を作るとしたら、この反省点を生かしてもっとうまくやります!
余談ですが、本棚の掃除は「クイックルワイパー ハンディ」を使っています。約1m伸びるので高いところにも届くし、ふわふわしているキャッチャー部分に角度がつくので見えない棚も楽に掃除できます。
造作デスクの掃除はAnkerのハンディクリーナーが便利。デスク周りで出てしまう細かいゴミはこれで吸い取っています。小さくて自立するのであまり幅をとらないところが気に入りました。色はミントグリーン。
おすすめ本棚&アイテム
もう本棚を買う機会はない(たぶん……。あったら困る)ので、思い出に使用していたグッズを書いておきます。
引越し前に使っていた本棚は山善(YAMAZEN)のもの。
「幅90.5×奥行29×高さ184cm」サイズを1つ、「幅60×奥行17×高さ134cm」サイズを2つと、小さめの「幅60×奥行17×高さ89cm」サイズを3つ、それから「幅25.5×奥行17×高さ150cm」のスリムサイズを1つ使っていました(回転する本棚も使っていたのですが、Amazonの履歴を見たら2009年に購入しており、すでにその本棚は在庫切れでした)。
「幅90.5」サイズは、私が詰め込みすぎたのか経年劣化なのか(8年くらい使っていた)、棚板が歪んでしまったのですが、「幅60」サイズは歪みもなかったのでオススメです。
また地震対策として、本棚の下に差し込むだけの「たおれんゾウ」or「ふんばる君」を敷いていました。使用感にそんなに違いはありませんでした。どちらも本棚のサイズに合わせてハサミでカットできるので重宝しました。
ただ、本棚に本を入れたまま差し込むのは難しいので、1度本を取り出すことになります。本棚を買ったタイミングや整理のタイミングがオススメです。