茨芽ヒサさんのTLマンガ「最低なんですよ、ぼくは。」のレビューです。かわいい男女カップルを摂取したいときにオススメのマンガです。ちょっと珍しいタイプのヒーロー・夕壱の紹介もしています。このレビューが購入を迷ってる人の参考になるとうれしいです。
あらすじ
ひとり旅を満喫する雑貨屋店長・美朝は、超ネガティブな漫画家の夕壱が自殺をしようとしていたところをとめる…！
夕壱を放っておけない美朝は彼と一緒に旅館に泊まることになり…夕壱が描いたエッチな漫画を見てたらムラムラしてきちゃって…♪
自立系大人女子と根暗男子の相性はカラダもココロも抜群☆ 偶然付き合うことになった二人の同棲生活とは…☆
https://www.takeshobo.co.jp/book_d/shohin/2132101
根暗なヒーローが女神系ヒロインに救われる様子がてぇてぇ
“陽”の女子が“陰”の男子を救い、“陰”の男子がどんどん“陽”の女子に依存していく話は何度読んでもいい。そう思いませんか？
「最低なんですよ、ぼくは。」はまさにそんなお話。
とは言っても、大仰な設定があったり読むのに気合いが必要だったりするマンガではなく、全3話で気軽に楽しめる現代ものです。
「最低なんですよ、ぼくは。」では特に大きな事件は起きません。
強いて言えば、主人公の美朝がヒーローの夕壱の首吊りを止めた出会いが一番大きい事件。でも明るくお人好しの美朝と、根暗で不器用な夕壱のやりとりがすごくかわいくて楽しいんです。
夕壱はTLではちょっと珍しいタイプのヒーロー。
作者の茨芽ヒサさんが「念願の根暗攻君です。切れ長の一重瞼で陰気な男子は最高という気持ちをこめました」と単行本の柱コメントに書いている通り、ネガティブで塩顔のワンレングス美形です。
淡白そうな容姿なのにエロマンガ家。
女慣れしてなさそうなのに、ときに優しくときに強引に美朝に迫る。
美朝にもらったからという理由でかわいいカチューシャをして外出してしまうような世間とのズレと、家事をしたりマッサージをしたりと美朝に尽くす面倒見の良さ。
そんなギャップに、美朝と読者は翻弄されます。
夕壱は売れないエロマンガ家で貯金もなく、不器用で生きづらい人。
でも美朝を好きになり、見合う男になりたいと努力する姿は本当に尊い……。
美朝のさりげない一言が追い詰められている夕壱を救うのですが、こういう展開が好きな人多いと思います。
かわいい男女カップルを摂取したいときにオススメのマンガです。
エロマンガ家ヒーローの描写に説得力がある理由は……
作者の茨芽ヒサさんは、男性向けのエロマンガも描いています。
だからなのか、エロマンガ家である夕壱に説得力があります。
美朝が夕壱のエロマンガを読むシーンがあるのですが、夕壱が「8ページ以降そういうシーンになりますので」というところなど、ちょっとしたセリフや描写に真実味があって面白いんです（笑）。
男性向けのエロマンガを描いてる作者が描く、エロマンガ家ヒーローも珍しいかもしれません。
なお「最低なんですよ、ぼくは。」は全3話で単話売りもされていますが、紙版と電子版の単行本も出ています。
単行本には「最低なんですよ、ぼくは。」の第1話〜第3話に加え、描き下ろしエピソードを収録。さらに「とろけるフライデーナイト」という前後編のマンガも収められています。
「とろけるフライデーナイト」は、モテるイケメンが一見垢抜けないタイプの女子に恋するお話。男性目線でストーリーが展開していくので、恋する男性の純情をじっくり堪能できます。
私としては「最低なんですよ、ぼくは。」の描き下ろしと「とろけるフライデーナイト」が読める単行本がオススメです。
↑紙版と電子版が出ています。
↑「最低なんですよ、ぼくは。」第1話の単話版はこちら。
