自腹で買った本当に面白い作品のレビュー、今回は原だのさんの乙女向け同人「聖女は年下騎士の一途な恋情を拒めない」です。
敬語年下攻めとしっかりもののお姉さんというカプが好きな人、ぜひ読んでください!
このレビューが、購入の参考になれば幸いです。
あらすじ
本作の登場キャラクターは、聖女のフロラと騎士のエニアス。
この世界では、騎士は聖女と契ることによって魔獣と戦うための力を得ます。
そして魔獣を討伐した後は、騎士が受けた穢れを聖女が清めるのです。
ちなみに「契る」=性交、「清める」=性交。
フロラは年下のエニアスと契りを交わしましたが、“お役目”と割り切っている彼女と異なり、エニアスは一途な好意をまったく隠しません。
困惑しつつも、言葉の端々から滲み出る執着と激しい性交に絆されそうになるフロラ。
しかし、彼にはある噂があって……。
「敬語年下ヒーロー×しっかり者ヒロイン」が好きな人はマストバイ
「年下ヒーロー」が三度の飯より好きです。
「ぼくの地球を守って」の輪くん、「ディア マイン」の風茉くん、「オトナになる方法」の真吾という“白泉社年下三銃士”で育ってしまったことから、DNAに刻み込まれてるんです。
細かいのですが、ショタが好きなのではなく「ヒロインより少し年下」が好きです。
なので年下男子ものを多数輩出しているがるまにの乙女向け同人は、まさに私の漁場。
「聖女は年下騎士の一途な恋情を拒めない」も、私の年下好きレーダーに引っかかった素晴らしい作品でした。
何がいいって、「敬語年下ヒーロー×しっかり者ヒロイン」というカップリング。
知性や教養を感じさせる敬語キャラが、夜はヒロインへの執着全開で勢いが止まらないというギャップにグッときます。
騎士のエニアスは、聖女のフロラにどんなときも敬語(もちろんHのときも!)。聖女ヒロインを年下騎士が敬語で言葉責めする構図、本当に美味しいよ〜!と思いながら読みました。
フロラがもともと猟師の娘で、自分の将来をしっかり考えているところも好印象◎。
自分にだけ懐く大型犬のようなエニアスに絆されながらも、最後は自分の思いを伝えたのもよきでした。
年下騎士が言動の端々に滲ませる嫉妬に萌える
本作で「おお!」と思ったところが、「フロラは聖女の役目があって、ほかの騎士とも性交してる」ってところです。
フロラとほかの騎士とのシーンは描かれていません。
でも常に敬語で、フロラには愛想がよくて、騎士として有能で余裕がありそうなエニアスが、言動の端々に滲ませる嫉妬。
めっちゃいい〜!
加えて、その有能さをフロラを囲い込むのに使おうとしているところも萌える。
聖女は年齢を重ねて任期を終えると、還俗するか神殿に残るか、身の振り方を選ぶことになります。
還俗すれば、裕福な商人や貴族の妻に迎えられ華やかな余生を送ることがほとんど。フロラはその道を選ばずに神殿に残って巫女長を目指すとされていたため、逆にエニアスは安心していました。「聖女と騎士」という関係は終わっても、フロラは誰とも結婚しないからです。
でもフロラが還俗しようとしていることを知ったとき、自分のこれまでの戦功をフルに使って権力を得て、フロラを巫女長に推薦しようとします。すべてはフロラのそばに居座るため……。
フロラを独占することばかり考え、それができる有能さもある男の執着。
やることなすこと全然可愛くないけど、本当に健気〜!という気持ちでいっぱいになりました。
エロ表現はしっかりしているのにどことなく上品
「聖女は年下騎士の一途な恋情を拒めない」は本文56ページの読み切りです。
サクッと読めますが、読み応え十分のファンタジー。
原だのさんの特徴なのか、エロ表現はしっかりしているのにどことなく上品な作風です。
「敬語年下ヒーロー×しっかり者ヒロイン」が好きな人はぜひチェックしてみてください!
ちなみに、年下男子好きは「年下男子」タグをクリックしてください。おすすめの年下男子作品をレビューしています!