自腹で買った本当に面白い作品のレビュー、今回は山本ともみつさんの「悪役になれなかった追放令嬢は甘く優しく壊される~幼なじみ伯爵子息の溺愛監禁調教〜」です。
乙女向け同人としてHシーンも満載、起承転結もしっかりしたラブストーリーで素晴らしかったです。
レビューが購入の参考になればうれしいです。
女性向け・男性向け・商業・同人とマルチに活躍する作家さん
山本ともみつさんというマンガ家をご存知ですか?
ちょっとぽややんとしてるけど実は裏があるマッチョ男性と、真面目なしっかり者のふわふわ体型女子のラブを描くことに(私の中で)定評のある作家さんです。
ラブコフレといった女性向けTLレーベル、comicアンスリウムやコミックバベルなどの男性向け成人レーベルのどちらでも活躍しています。
そういった商業レーベルでの活動に加えて、「Yatomomin」というサークルでオリジナル男女のR18同人作品も発表していまして。
今回レビューする「悪役になれなかった追放令嬢は甘く優しく壊される~幼なじみ伯爵子息の溺愛監禁調教〜」は、女性向けの同人作品です。
商業のTL作品は追っていたのですが、山本ともみつさんのTL同人作品は初めて読みました。
ちょっとネタバレになっちゃうんですが、タイトルの「溺愛監禁調教」だけで終わらないところがすごくよかったです……!
ヤンデレ男に監禁されて陵辱の日々……だけじゃない!
「悪役になれなかった追放令嬢は甘く優しく壊される~幼なじみ伯爵子息の溺愛監禁調教〜」のヒロインは、“追放令嬢”ことステラ。
ヒーローは“幼なじみ伯爵子息”ことミシェルです。
元貴族のステラは、無実である自分の父親を捕らえたシュヴェフ伯爵に復讐しようと目論んでいたのですが、シュヴェフ伯爵家に素性を隠して身を寄せるうち、伯爵子息のミシェルに懐かれてしまいます。
甘えん坊で頼りないミシェルの世話を焼きながらともに育ち、シュヴェフ伯爵にも大事にされ、いつしかステラはシュヴェフ伯爵家を大切に思うように。
ミシェルの社交界デビューと侯爵令嬢との婚約をきっかけに、ステラは伯爵家を出ようとするのですが……。
このお話は本文が138ページもあり、ここで紹介したあらすじはほんの始まりにすぎません。
ここから、ヤンデレミシェルの純粋で歪な愛情からのステラ監禁&調教がスタートします。
ヤンデレ男に監禁されて陵辱の日々……というストーリーは昔からTLを読んでる人なら「王道展開ありがとう!」って感じだと思うんですが、この作品はそれだけでは終わりません。
ネタバレになるので詳しくは読んでほしいのですが、監禁陵辱からの囚われエンドではなく、2人がお互いにとってなくてはならない大切な存在だと自覚し、心を通わせる姿が描かれます。
138ページあるからこそ、じっくり読み応えのある起承転結ストーリーが展開されてて最高!
この1冊で完結、でも「真相編」も発売予定!
さすが山本ともみつさん、H描写もすごかったです。
乱暴ではないけど、有無を言わさず監禁調教からの意志と誇りが奪われていく過程。
誇り高いステラが、支配されまいと抗う姿。
そのステラを丁寧に、完膚なきまでに堕としていくミシェル。
それを山本ともみつさんの素晴らしい作画で堪能できます。
それから、フェチズムも随所に感じるんです。
まずレースのオペラグローブ。
ドレスを着るときにつける、長い手袋ですね。清楚な淑女がつけるイメージがあるので、それをつけたまま致すシーン、エッッッッッッッッッッッロッッッッッッと思いました。
あと魔法がある世界なんですが、拘束具がミシェルの束縛魔法なんです。
いつでもどこでも出てくるこの拘束具、魔法なので「どこに繋がっているのか?」「いつ拘束したのか?」みたいな野暮なことを考えず、絵としての妖艶さが増すばかり。素晴らしい発明!
なお、この1冊でもステラとミシェルのラブストーリーは完結していますが、続編の「真相編」が2024年に販売予定とのこと。
最後にやばそうな男が出てきて、すごく気になっていたのでうれしい……!
楽しみに待ちたいと思います。