スマホをスクロールしすぎて親指が腱鞘炎になったほど面白いWebtoonを紹介します。
LINEマンガで配信中の「余命僅かだと思ってました!」です。「ロマンスファンタジー」というジャンルの作品で、要は女性向けの恋愛ファンタジーに位置付けられます。
“陽”のヒロインが“陰”のヒーローを救済する物語が好きな方にほんっっっっっっとうにオススメ。課金して一気読み不可避ですが、LINEマンガで「無料チャージ」がたまれば1日1話は無料で読めます。
萌えすぎて頭を抱えたポイントを交えてレビューしますので、次に読むマンガの参考になったら幸いです。
萌えどころ1:主要キャラ3人の性格と関係性が最高
「余命僅かだと思ってました!」の主要キャラは3人。
ヒロインのラリエット。
ヒーローのアスラハン。
当て馬(たぶん)のドーハ。
全員が一癖も二癖もある性格かつ、各々の関係性が最高でして。
まずラリエットですが、天性の小悪魔です。
明るくてポジティブ、思いやりがありつつ、無礼な態度を取る人には相応の対応をする気概があります。能力の高い浄化魔法使い(呪いを解くことができる魔法使い)でもありますが、兄と教育格差を付けられほとんど勉強をさせてもらえなかったため、かなり独学です。
両親と兄からはほとんど虐待に近い扱いをされていたにもかかわらず、余命宣告をされるまでは家族のために生きていました。しかし、残り3カ月の命なら後悔しないように自分の好きに生きよう!ということで、バケットリスト(死ぬ前にやることリスト)を作成。
そのリストの項目のひとつが「イケメンと恋愛(3カ月限定)」で、偶然出会った帝国一の美貌を持つアスラハンに猛アタックします。自分がもうすぐ死ぬ運命にあることは隠して。
アスラハンは憂いを帯びた瞳、抜群の高身長、戦場で鍛えた筋肉を持つ絶世の美男子なのですが、6歳のときにかけられた呪いのせいで、肌がただれ、常に死臭が漂う“怪物侯爵”と誰からも恐れられていました。
そんな彼に臆せず、「呪いは私が必ず解いてみせます」とただれた手を握り、アスラハンをからかい、誰からも顧みられなかった彼の功績をたたえて寄り添い、スキンシップをしまくるのです。
アスラハン(童貞)は、魔性の笑みと優しい笑顔を使い分けて心にも体にもダイレクトアタックをかましてくるラリエットに戸惑い、揺さぶられ、どんどん夢中に(アスラハン、最高にかわいい)。
ほかの人には冷徹な無表情なのにラリエットに対してだけタジタジになって赤面したり、嫉妬で狂いそうになったりと感情の制御ができなくなっていく様に、私はスマホをスクロールする指と課金が止まりませんでした(そして腱鞘炎に……)。
アスラハン、ラリエットの前だけ本当に健気な乙女なんですよ……。眉をハの字にして真っ赤になっちゃう22話を見てくれ……。そしてラリエットから離れた途端に真顔になって陰惨なことをする23話も続けて読んで、その温度差で風邪をひいてくれ……。
そんな感じでアスラハンを陥落させたラリエットですが、小悪魔なので意図せずもうひとりの男も夢中にさせています。
それが次期教皇の大神官ドーハです。
彼はラリエットに正体を隠しており、ラリエットはドーハを下級神官だと思っています。体調を崩したラリエットを治癒魔法で治したことから交流がスタート。ドーハはラリエットの高い魔力に関心を持ち、興味本位で近づきますが、友達付き合いをするうちにラリエットの優しさと(余命僅かだからとの諦めからくる)危なっかしさに惹かれていきます。敵が多く、捻くれているドーハがラリエットへの恋心に気づかずにモヤモヤドキドキしてるシーン、私はスマホをスクロールする指と課金が止まらず(以下略)。
意識的にも無意識的にも男を手玉にとるラリエットの小悪魔っぷりと、それに振り回されまくる有能イケメン2人。ラリエットが自分から行動するタイプかつ展開がスピーディなので、次々とラブイベントが起こって息つく暇がありません。最高です。
萌えどころ2:アスラハンの激重感情
本作のテーマのひとつは「救済」。
呪われて誰からも顧みられなかったアスラハンの心と体を、ラリエットが救っていく過程が描かれています。アスラハンの卑屈な言動を物ともせず、彼が大切な存在だと伝えるシーンが何度もあるのですが、そこを読むたび私のボルテージが上がっていく……。
アスラハンはラリエットに救われていることに自覚的で、ラリエットが彼のすべてだと作中でも描写されます。
「私の未練、私の理由、私の命、私のラリエット」とロマンチックなモノローグを読者に見せつけてくるんです。
私が何に一番萌えたかというと、アスラハンの恐怖心です。
悲惨な人生で、ようやく得た唯一の拠りどころがラリエット。彼女と付き合えたけど、飽きられたくないから恋愛指南本に書いてある通りにスキンシップは控えめにするし、嫌われたくないからラリエットとドーハの友達付き合いも受け入れ嫉妬を隠します。
激重感情をぶつけるのではなく隠すタイプ(たまに滲み出ちゃうけど、それもいい)。
アスラハンにとってラリエットは崇高な存在で、対して自分は汚れた存在だと思っているのですが、手放すという選択肢はないから過保護に尽くします。切羽詰まった健気さに狂う(私が)。
アスラハンの執着心に見え隠れするのは、ラリエットを失えないという恐怖心。拠りどころが一点集中しちゃったがゆえの危うさ、切実さ、恐怖、緊張感がさいっっっっこうに萌えます。
萌えどころ3:けっこう大変な目に遭うラリエット
怪我をするヒロイン、好きですか?
私は大好きです!
ヒーローばっかり戦って傷つくのではなく、ヒロインもけっこう容赦なく怪我をしたり体を傷つけられたりしてほしいな〜って思っています。
例えば渡瀬悠宇作品や糸森環作品だとヒロインに激ハードな展開が多いのでその欲求を満たしてくれるのですが、「余命僅かだと思ってました!」のラリエットも大変な目に遭います。
兄から殴られて顔の骨にヒビが入ったり、父親にボコボコにされたり、刺客に足を刺されたり。
ラリエットは「私が悪い」的なことは一切思わず、ちゃんと戦えるヒロインであることも好感度が高いポイント。
アスラハンとドーハからするとたまったもんじゃないと思いますが、彼らの反応が大変に美味しいのでラリエットが傷つくと「キタキタキタ!」とヒートアップ。
そんな感じで大変な目に遭ってくれラリエット……と思っていたらですね、シーズン1の終盤でラリエットが本当にすごく大変な目に遭いまして、そのまますごいところで休載に入りました(ヒロインの怪我でキャッキャしてた報い?)。
休載の理由はちゃんと説明してくれているので(要はストックが切れたことと体調回復)、シーズン2をめっちゃくちゃ楽しみに待っています。
以上、沼の底から仲間を増やそうと誘い込む投稿でした。
本当に余談なのですが、韓国Webtoonを読む面白さのひとつは「日本のマンガとの相違点」を知れることです。
例えば怒りの漫符って、日本のマンガだと顔の上のほう(こめかみとか)に「怒りマーク」で描かれることが多いのですが、韓国Webtoonだと顔の下のほう(耳の下あたり)に「線」で表現されてることが多いです。最初、その位置の線の意味がわからず、何作も読むうちに怒りの漫符だと気づいて感動しました。
あと「余命僅かだと思ってました!」で「面白い!」と思ったのが、勃起をゾウとテントで表していたシーンを見たときです。それは日本と同じなんだ(笑)